SEO対策 キーワードを映し出す鏡
会社選びや計画案選びは個人の価値観や好みが強く反映されます。
自分が絶対これが良いと考える案、信頼できるという会社がだれにとっても「1番」であるとは限らないのです。
選定は決して「正解」探しではありません。
みんなが納得できるやり方であったかどうかということが大切なのです。
これは、選定だけではなく、建替えに関わるあらゆる局面で私が実感したことです。
これはもしかしたら、集団で何か物事を決める時の真理かもしれません。
成功のポイントは「要項」「要項」というのは、各社に提案を求める時に事前に示す「条件」や「ルール」だと思ってください。
各社はこの条件に従って計画案を検討し、ルールに従って提案することになります。
提案される計画案が組合の希望に沿ったものになるか、より有利なものとなるのか、そして現実に建替えにつながる実現性の高いものとなるかは、おおげさにいえば「要項」の中味にかかっているといえます。
区分所有者の意向調査の結果やマンションの問題点、各社に求める役割などをできるだけ詳細に条件化して要項に盛り込めば、提案の内容もより具体的になり、各社の姿勢の違いも明確になってくるはずです。
ただ、このような具体的な条件を設定するためには事前にかなりの準備が必要となります。
コンペ方式というのは、何もしない丸投げではダメだということを覚えておいてください。
事業方式の選択マンションというのは区分所有者にとっておそらくは最も大きな財産のはずです。
建替え事業は、その貴重な財産をいったん壊して新たに建て替えるわけですから、事業の仕組みがすべての人にとって安心して参加できるものになっていなければ、合意はとても成り立ちません。
したがって、合意形成を進める上での最大のポイントは、事業の確実性と信頼性にあるといっても過言ではありません。
ですから、「事業方式の選択」が建替え計画の中の重要な位置を占めるのです。
事業方式というと非常に難しいもののように思いますが、つまるところ、建替え事業に必要な費用をどのようにまかなうのか、権利の移行||建替え前のマンションに関わる権利を、建替え後の新しいマンションにどのように置き換えるのかという法律の問題をどのように行うかということです。
安全に建替え事業を進めるために個人のリスクはできるだけ避けたい。
計画に自分たちの意向をある程度反映させたい。
大切な事柄はデベロッパーにすべてを任せることなく、自分たちで決めたい。
でも面倒なことはいやだ。
これが建替え事業に参加する区分所有者の矛盾する、でも正直な気持ち、要望かもしれません。
しかし、この矛盾する要望にすべて応えてくれる事業方式は残念ながらありません。
現在、対応可能ないくつかの方式の中から、自分たちのマンション事情にあった方式を選ぶほかないのです。
そこで、どういう事業方式があり、どういう特徴をもっているのか、これからそれを述べていきたいと思います。
もちろんそれぞれのやり方に、利点も欠点もあります。
いずれにしても、自分たちのマンションが置かれている状況や特徴、あるいは課題をしっかりと把握した上で、目標の実現性がより高い方法を選ぶことが望ましいと思います。
また、事業の進め方や区分所有者間の合意をどのようにつくり上げるかをイメージして事業方式を選定することが大切です。
事業方式について述べる前に、これに重要な関わりのある「マンション建替え円滑化法」について補足説明をしておこうと思います。
円滑化法ができる前も、マンションの建替え決議までは法律(区分所有法)に定められていましたが、決議の後どのように事業を進めるか、古いマンションに関わる権利を新しいマンションにどのように移行させるかなどについて、法律に具体的な定めはありませんでした。
そのため、区分所有者が安心して建替えに参加できないという心配がありました。
そのような背景のもと、2002年に建替え決議に関する区分所有法の改正とマンション建替え円滑化法の新たな制定が行われたのです。
区分所有法は、マンションのようなひとつの建物(1棟)の一部を区分所有権という独立した所有権の対象として、マンションの敷地や建物の管理について定めた法律です。
いわば管理の究極の手段ともいえる建替えについて、その手続きと建替え決議後に行われる決議未賛同者への催告、売渡し手続きまで、ルを定めています。
しかし、その先の事業の考え方については何も定めていませんでした。
建替え事業を安心して進められるようにするためには、建替え決議の内容に従って、その後の事業の主体となるものを定め、どのように建替え事業を進めていくのか、従前の権利を新しい建替え後の敷地とマンションにどのように移転させるのか、その権利を守るにはどうしたらいいかなどについてのルールが必要とされたのです。
それまで建替え事業の手法として主流だった「等価交換事業方式」(後述)では、いろいろな決めごとはあくまでも区分所有者個人とデベロッパーとの個別の契約に委ねられているため、権利の保全や集団としての意思決定の方法について明確なル1ルがなく、結果として区分所有者が安心して事業を進めることができないそのルーという面がありました。
そこで、区分所有者の権利を守りながら安心して建替え事業が行える仕組みを整備すべく、都市再開発法を参考に建替え決議後の建替え事業実施段階を対象として、事業に参加する区分所有者が法人格をもった建替え組合を設立して事業の主体となり、権利変換手続きにより建替え前の権利を従後の新しいマンションの敷地と建物にいっせいに移転することなどを内容とするマンション建替え円滑化法が定められたというわけです。
デベロッパーとの等価交換契約による建替え等価交換方式というのは、マンションの土地の権利をいったんデベロッパー等に売却して、そのデベロッパーが建築資金等の事業費を出資し、土地の上に新しいマンションを建設する方式です。
完成後、区分所有者は等価交換契約に基づいて出資した土地の評価額に応じて新マンションの床(住戸)を取得します。
円滑化法ができるまでに実現した建替え事例を見ると、そのほとんどが等価交換事業方式で実施されています。
いったんデベロッパーに土地の所有権をはじめ、すべての権利を委ねた上で、建替え事業の実現を任せるものであるため、相手方を十分に信頼することができる場合には、安心で手間の少ない事業方式だといえます。
一方で、古いマンションの権利を新しいマンションにどう移転させるかは、デベロッパーとそれぞれの区分所有者との個別の契約に委ねられています。
そのため、新しいマンションが完成したものの、権利が戻ってくる前にデベロッパーが破綻するなどのトラブルが起こった場合などの権利の保全が十分ではありません。
また、古いマンションに設定されていた抵当権を新しいマンションに移行させることができないので、いったん抹消することが必要であるなど、区分所有者にとって不安の残る面があります。
また、最終的な意思決定を行う権限をもち、責任をもって事業を遂行する「事業の主体」はデベロッパーであるため、重要な事項の意思決定について区分所有者が参加するという法的な仕組みにもなっていません。
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